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おさらいしておきたい!インプラント治療のこと


最近ではインプラントと呼ばれる新しい治療法が人気になっており、多くの歯科クリニックで行なわれています。

これまでのように虫歯や歯周病を治療したり、予防ケアするだけではなく、もし歯がなくなってしまっても人工的な歯根を埋め込んで元のような状態にまで持っていくことが可能となりました。

もともと英語のimplant(インプラント)は「埋め込む」という意味です。医療の世界では、「生きた組織などを移植する」「人工的に人体の一部の代わりになる物を埋め込む」という意味があります。また、埋め込んだ物のこともインプラントと呼んでいます。

歯科クリニックで用いられるのは、デンタルインプラントです。人工の歯根を埋め込むことによって、虫歯や歯周病など、歯科の病気で歯を失ったとしても義歯(入れ歯)より強力で、尚且つ安定的に歯を保つことができます。

入れ歯やブリッジのように、これまでの義歯よりメリットの大きなインプラント治療。その魅力と治療方法、そして注意点を見ていきましょう。

インプラント治療の基礎知識

歯科で扱うインプラントはデンタルインプラントです。歯を失ってしまった際に入れ歯やブリッジ、差し歯のように噛み合わせや食べづらさの点で問題の多い方法ではなく、歯を新しく人工的に作り直すアプローチで注目を集めています。

入れ歯は歯に食べかすが挟まりやすく、口臭や歯周病になりやすいのはもちろん、噛み合わせの調整が難しいため歯痛や顎関節症、肩こりなどの原因になりやすいといわれています。

一方、インプラント治療ではご自身の顎の骨に直接人工の歯根を埋め込んで、人工の歯を被せる方法です。入れ歯より義歯そのものが安定して設置できるので、歯を失う前のような噛みごたえを取り戻すことができます。

具体的にはフィクスチャーと呼ばれるネジを顎の骨に埋め込みます。その先端にアバットメントという義歯の芯を取り付け、さらに人工歯を付けて見た目も噛み心地も健康な歯と同じような状態へと近づけていきます。

インプラント治療の流れ

インプラント治療をしたいと思ったら、まず歯科医院で必要な検査や診断を受け、治療計画を作成してもらいます。

インプラント治療は、手術が必要になります。手術と言っても早い場合で10分程度で終わる処置です。内容は、フィクスチャーと呼ばれる人工歯根の埋め込みます。顎の骨に埋め込むため、局所麻酔が使用されます。その後、3ヶ月から6ヶ月程度、顎の骨とインプラント器具が結合されるまで待ちます。必要な期間には個人差があるので、定期的な検診が欠かせません。

そしてフィクスチャーと人工歯の芯になるアバットメントを付け、さらに人工歯を装着して治療は完成です。ただ、インプラント治療は手術後も定期的な検診を受ける必要があります。3ヶ月から半年に1回程度、歯科医師にインプラントの状態をチェックしてもらいましょう。

インプラント治療は自然に近い噛みごたえと食べる喜びを取り戻せる、魅力的な治療です。ただし、治療代や治療期間が掛かること、持病によっては受けられないケースもあります。まずはインプラント治療を扱っている歯科クリニックに相談してみることから始めてみてください。

インプラント治療のメリット

1.噛む感覚が健康な歯に近い

インプラント治療では、元の歯で噛んでいるのに近い状態まで感覚を取り戻すことができます。とくに噛む力が健康な歯のときの8割程度まで引き出せるので、入れ歯やブリッジより自分の歯で食べている感触が得られます。

どうしても義歯は噛む力がうまく出なかったり、食事のときや喋るときに支障が出ます。インプラント治療は入れ歯を顎の骨そのものに埋め込んで固定します。しっかりと人工歯が支えられるため、しっかり噛める状態をイメージできるはずです。

2.入れ歯より人工歯だと目立ちにくい

インプラント治療で使われる人工歯のほうが、入れ歯よりも義歯と見分けがつきにくいので他人の視線を気にする方にぴったりです。色はもちろん歯の位置まで、もともとあった歯根の上に人工歯をセットするので、歯並びも自然に見えます。

以前のブリッジのように金具のある義歯は、周りからみてすぐに目立ってしまっていました。近年では”ただ歯の治療さえしてもらえば良い”という考え方から、”できるだけ見た目を美しく仕上げて欲しいという”考え方へと変わってきています。

インプラント治療なら、噛むという歯が本来持つ役割をしっかり回復すると同時に、審美歯科の観点からも美しい仕上がりが期待できます。

3.痛みの心配がない

入れ歯の悩みで多いといえば、歯茎と形が合わなくて痛みを感じたり、食べている間に顎に響くなど痛みの問題がつきまとっていました。

一方、インプラント治療では人工歯根を顎の骨に直接埋め込むので、義歯がどこかに当たって痛むという心配がありません。また、自然な噛み合わせに近いため舌を噛んだり入れ歯がズレて痛むこともないので安心です。

4.食べる喜びを取り戻せる

歯を失うと、食べるときに味を感じづらくなるためおいしい食事を楽しむことが難しくなります。入れ歯ならなおさら味覚が低下して、おいしいという実感が遠のいてしまいます。

インプラントにすると、健康な歯で食べているのと近い状態まで感覚を取り戻せるため、食事をおいしく楽しむことができます。また、入れ歯より口の中の熱さを感じ取れるので、熱い物を食べたり飲んだりするときもやけどでただれる心配が少なくなります。

5.快適にしゃべれる

以前のような歯の状態になるインプラント治療なら、入れ歯のように発音がしづらかったり、しゃべっているうちにズレたりという心配がありません。長時間お話ししても天然の歯のときのようにスムーズにしゃべり続けることができます。

インプラント治療のデメリット

1.高額な治療代

健康保険適用もある入れ歯やブリッジと違い、インプラント治療は健康保険の適用外です。つまり自由診療なので全額負担する必要があります。インプラント治療の相場は1本あたり30万円から50万円程度といわれています。もちろん歯科医院の設備をはじめ、治療費の考え方や経験値などにより料金は変わってきます。

2.治療に時間が掛かる

インプラント治療は治療計画に沿って最低でも3ヶ月から半年程度の時間を掛け、丁寧に進められます。

事前の検査や診断から手術後の定期健診まで定期的に通院する必要があります。1カ所の虫歯の治療のように1,2度通って終了というわけにはいきません。ある程度治療期間に余裕を持っておくことが大切です。

3.病気によって治療が受けられない人がいる

インプラント治療は手術が伴う歯科治療です。したがって、もともと心臓や血圧の病気、糖尿病など、既往歴のある人は歯科医師とよく相談して治療をするか決めなければなりません。病気で抵抗力が弱っていたり、降圧剤や抗凝固剤を服用している場合は、主治医との相談も必要になります。

まとめ

歯の健康は一生元気で過ごすために大事な要素となります。

自分の歯で噛める喜びを取り戻すためにも審美性や安全性に優れたインプラント治療をぜひ行ってみてください。

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